4伝説になった30歳

1創業のきっかけは世界を旅したこと

2瞬く間に過ぎ去った20代

3背水の陣で覚悟を決めた29歳

自分が伝説になったことがあるだろうか。

私はある。

自分で言うなんて何様だと我ながら突っ込みたいところだが、恥を忍んで書こうと思う。

背水の陣で挑んだスクールで、先生も同期生も一目置くほど教わる内容を吸収し実践し自分のものにしていった。

そして、ものすごい速さで起業し、集客し、数ヶ月後には1回5万円のコーチングセッションに記念すべき一人目の申し込みを得た。そこから破竹の勢いで顧客数を増やしていった。

それを見て、自分も起業して成功したい!と件のスクールに申し込んだ人が大勢いて、彩乃さんという凄まじい人がいると伝説になっているという話を数人から耳にしたのである。

当時の私はその話を聞いても何とも思わなかった。むしろ、そう思われて当然だろうとすら思っていた。

50人ほどいた同期で、実際に稼働したのはほんのわずかだった。あんなに高いお金を払って、惜しみなくノウハウを教えてくれる先生がいても、教わるだけで終わってしまう人がいることに当時は心底驚いた。

今となっては、お金を払って教わりさえすれば人生が変わって幸せが舞い降りてくると思ってしまう気持ちがわからないわけではない。他人に自分の人生も責任も委ねられる余裕がまだあるというだけのことだと思う。

私には宝くじの当選確率なみの棚ぼたに望みを賭ける余裕はもはや微塵もなく、人生も責任も委ねたままではどんな人生になるのかということを何度も経験して痛感し、絶体絶命の状態にあっただけだ。

だからこそ、何がなんでもやってやるという気迫があったと思う。そして、そんな人の方が稀なのだということも感じていた。

そういうわけで、伝説になっていると聞いても、みんな教わって終わりだからね、私は並々ならぬ覚悟だったからね、としか思わなかったのだ。

この時、30歳。

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